自転車の話、ではないのですが。
うちのお店は住宅地の中にあるように見えるのですが、実は商店街で、昔は今と比べ物にならなかったくらい、賑やかな商店街だったそうです。
そんな小さな商店街の一角、お店の斜向かいに、紳士服オーダーの店「シャレール」があります。
とても素朴な佇まいのお店。
通勤の時に前を通るので、気にはなっていました。
いつも背中をピッと伸ばし、ビシッとスーツを着てシティサイクルに乗ってお店の前を通る方がいらっしゃり、どこの方だろう、とずっと思っていました。
とてもインパクトがあるんです。
その方こそ、このお店のオーナーの小谷さんでした。
スーツ屋さんなので、いつもスーツを着て自転車に乗っていらっしゃったんですね。
納得!
先日、小谷さんの方からわざわざお店に挨拶に来てくださり、今度は私の方からご挨拶がてらお店にお邪魔したところ、色々な話をしてくれました。
15歳から洋服の仕事に就き、百貨店での紳士服の仕立て、西麻布でご自身のお店を開いて奮闘した話、服に関わる事業での様々な経験談、病気や借金で人生のどん底を味わった話等々。。。
どうやら、うちのお店、小さいし何やってるのかよく分からないお店だったので、少し気にかけていただいたようです。どうもありがとうございます。
かつて、バブル景気真っただ中の頃、西麻布で紳士服の店を切り盛りしていた時代には、政財界の方々の仕立てをはじめ、かの名優、渡哲也さんの服をよく仕立ててらしたそうです。
もちろん現在も、
一着100万円を超えるようなオーダースーツの仕立てを、斜向かいのお店でやられています。
この渡哲也さんのレコードジャッケットのスーツ、小谷さんが仕立てたそうです。
自転車とは直接かかわりはないのですが、職人としての心得や、商売を続けて行くことの楽しさと大変さなどは、共通するところが沢山あり、これからの仕事のヒントと、人生勉強をさせてもらった感じです。
日々これ勉強ですね。
上質な手作りのスーツを仕立てたい方は、西国立のシャレールさんを、ぜひ思い出してみてください。
WEBサイトなどはない、口コミで広まる知る人ぞ知る名店。
直接お店でお話を伺うのが良いかと思います。
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シャレールさんの前で撮ったチネリのスーパーコルサ、実は私のバイクです。
最近手に入れました。
この辺の旧車もとても好きですので、折を見てご紹介していこうと思います。
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