先日、6/23はロードレースの全日本選手権でした。文字通り、日本のロード選手の頂点を決める大会。
雨と強い風のコンディションで始まった、2024年エリートのレースでした。

昨年同様、日本CSCの5kmサーキットを8kmに延長したコースを20周、160km。
獲得標高5,000mというハードなレース。エントリーは119名。
5月のTOJでもレースを支配していたヨーロッパ帰りのチーム右京が中心に動くというのはおおかた予測は出来ましたが、新城、留目といったワールドチームの選手もいるし、2日前に行われたTTの結果を見ると、金子宗平選手やキナンの宮崎選手といった国内の選手も強い。
昨年も逃げていたアイサンの石上選手もレースにどう絡んで来るのだろう、と興味はつきませんでした。
スタート
橋本英也選手、いきなりアタック!
英也選手って、ファンサービスにとても積極的な選手です。
スタート前でも、目が合っただけでわざわざ会釈してくれたり、レース中の声援にも何かしらの返しをしてくれる事が多く、ファンを楽しませてくれます。
このファーストアタックは、1分間700Wがどれくらいか体現する走りだったそうです(元ネタはコチラですね)
2周目。まだまだ沢山の選手が走る集団。でもこのレース、最後まで走り切れたのは19人だけです
( ; ; )
今年も、私の贔屓のチームは、JCLチーム右京です。
この中から誰かが勝ってくれれば良いなあ、との思いがあり、右京に注目してレースを見ていました。
序盤から早速、右京の石橋学選手が積極的にリードする姿が。
TOJを始め、多くのレースで序盤石橋選手が集団を牽引する姿が見られます。石橋選手、成績としては目立つものがないですが、こうしたチームへの献身性を見るとそれも納得です。
ロードレースの面白さの一つが、チームの為に時に成績を捨てて犠牲となるアシストの働きですね。
中盤になると、増田選手がアタック。これに全日本TTで2位のキナン宮崎選手が合流し、しばらく二人逃げ。


二人で行けるところまで行く逃げなのかと思いましたが、どうやら増田選手の狙いは独走力のある宮崎選手を消耗させる事だったようです。
エースとして後ろの集団で待機している山本大喜選手や岡篤志選手を温存するため、飛び出す選手をコントロールする役割。
東京オリンピック代表の大ベテラン、増田選手も、この日はアシストとして走っていました。
丁度下りの辺りで見ていたので、増田選手先頭で降りてくる場面もありましたが、レース後の宮崎選手のインタビューを見たら、どうやら均等にはローテーションしていなかった模様。
増田選手、本来ならば強い宮崎選手と協力して行ける所まで行きたかったのかも知れませんが、チームの戦略に徹して、敢えて紳士協定とも言える先頭交代を拒否し、プロフェッショナル魂を貫いてたという事でしょうか。
しかし増田選手、後にパンクで遅れてしまい宮崎選手が単独に。
その二人を懸命に追いかけていた宇賀選手。後方で孤軍奮闘していました。

印象的でした。
強い風の中、単独の追走。カッコイイです。
パンクで遅れた増田選手と合流
やがて集団に吸収されるのですが、力強い追走は見事でした。
その後、しばらくホームストレートの見える下りで見学。
ホームストレートを通過する集団をみていると、前方には金子宗平選手の姿が。
金子宗平選手、ご存知の方も多いですが、フルタイムワーカーの社会人でもあります。
でありながら、2日前の全日本選手権個人タイムトライアルのチャンピオン(2022年に引き続き2度目!)
昨年も、追走集団を必死に牽引していた金子選手。当然、プロ選手からもマークされる存在です。そんな金子選手がいよいよ動き出したか、という感じ。
集団の先頭で降りてきます。

多分、スピードの出る下りなので集中して必死の表情なのでしょうが、笑っているようにも見えます。でも実際、余裕はありそうに見えました。
次の周回でもやはり先頭!
逃げ続けた宮崎選手、ついに捕まる。しかしこの走り、目に焼き付けました。
後方集団では留目選手を先頭に集団のセレクションが始まりました。
いよいよ、レースが動きます!
その2に続きます