メンテナンスのお話しです。
LOOK 785 HUEZ RS
無駄がなく、美しいバイクですね〜!
超軽量リムブレーキモデル。
特殊なギミックもなければ、形状も直線的でオーソドックス。
黒地に映えるモンドリアンカラーが素敵です。
オランダの画家、ピート・モンドリアンの絵画からインスパイアされたデザイン。LOOKのアイコンとも言えますね。
各部の洗浄、グリスアップ、消耗品の交換そしてガラスコーティングのご依頼。
ケーブルのアウターカップが錆びていますが、フレームは意外とキレイ。
ちょい埃を被っています。
でも、オフで自転車に乗らないとよくあるコンディション。
ぱっと見、とてもきれいでした。
お客さんは腰を痛めてしまい暫く乗らなかった時期があったとの事。
あれ、意外とコンディション良いのかな?と思いましたが
中は汚れて来てますし、フレームは光を当てると小傷が見えて来ます。
汗による腐食
フリーボディも汚れを落としたい感じ!
こんな感じに、見えないところ、気づきにくい所が、結構汚れていたりしていました。
見た目だけで判断してはいけませんね!
ライド中の汗とか、不意の降雨により金属パーツや回転部品は、少しずつ侵食されたりします。
それが進行する前に、やはり定期的なメンテナンスは必要です。
それでは、作業開始
ホイールの分解洗浄
ヘッドベアリングは、回転には異常がありませんでしたが、一度古いグリスを落としてから新たなグリスを再注入。
カンパニョーロのFハブの分解は、年式により使う工具が変わるのでちょっと注意が必要。
このタイプは、14mmのスパナで右ナットをおさえて、反対側の5mmアーレンキーナットを一気に回します。
ナットが傷つくので、スパナを2枚重ねて、更に養生して作業しています。
見た目は悪いですが背に腹は代えられません。
もっといい方法を知っている人がいたら教えてください
m(_ _)m
ホイールにも新しいグリスを注入。
カンパニョーロのフリーボディ内の爪を押さえているポールスプリングは、オーバーホールの時には交換しています。
結構前から太くなって丈夫になっていますが、過去ポールスプリング折れのトラブルにちょくちょく直面していて、予防整備という事で交換してしまいます。
実際、開けてみると変形している個体もあります。
そして、ガラスコーティング。
ブナサイクルでは、クレスト4℃さんオリジナルの「煌機」(きらめき)というポリッシャーを使用して、コーティング前の塗装面の傷の除去と、塗装面をフラットにする下地処理を行っています。
ちょい能書きになりますが、、、
塗装の艶感は、光の反射によって出ます。
ですので、塗装面の凹凸をいかに減らすかが大事になってきます。
艶消しのマット仕上げに艶がないのは、塗装面をあえて凸凹にして光の乱反射をおこしているためです。
逆に、面を平らしてあげれば、光が真っ直ぐ跳ね返るのでピカピカに見えるんですね。
クレスト4℃さんのガラスコーティング剤はとても薄く、下地をフラットにして施工するのがキレイな仕上がりにするポイント。
メーカーさんによっては、コーティング剤を厚く塗布する事でフラット面を作り出し艶感を出す、という手法のものもあり、こうした下地処理をしなくてもツヤツヤに仕上げられるものもあります。
この辺りは各メーカーの設計思想の分かれる所ですね。
私は、元の塗装をより引き立ててくれる感じのするクレスト4℃さんのガラスの鎧が好みですが、コーティング剤については今まで幾つかの他のメーカーも施工して来たのと、他メーカーのお取り扱いもあるので、ご興味のある方はお店でお話しさせて頂きますよ〜。
色々メーカーはありますが、ガラスコーティングは水弾きも良くなりますし、塗装面の保護にもなりますのでお勧めです。
ちなみに、ケーブル類は日泉ケーブルを使用。
インナーケーブルの本数が31本(一般的なケーブルは19本)で構成されています。
つまり、細いケーブルを撚り合わせているので、とてもしなやかになります。
引きの軽さも話題にはなりますが、どちらかと言えば細かなケーブルにより表面の凹凸が小さくなり、操作時のゴリゴリした感触が減る事で操作感が滑らかになる、というのが特徴かなと思います。
値段もメーカー純正と大きく変わらないので、サードパーティのパーツの中でもおすすめの一つです。
チェーンも新調。
すっかり夜になってしまいましたが、無事作業終了!
早く体調を戻して、またガシガシ走ってくださいね!
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